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基本方針及び目標

基本方針

① 家庭的養護と個別化した支援

 家庭等での養育が困難なため入所してきた子どもたちが安全・安心を感じ、あたり前の生活が可能となるよう、生活空間が確保された小グループによる家庭的な生活環境で子どもたちを個別化した丁寧にきめ細やかな養育を行う家庭的養護を推進することにより、子どもたちの健全にして豊かな心身の成長とその自立を支援していく。

② 専門的な養育・支援

 被虐待児等心の安定的な回復が必要な、あるいは、何かしらの障がいを抱えている子どもたちの養育・支援にあたっては、関係性の改善や自己肯定感の獲得、社会適応力や自己コントロールの養成のため、専門的・心理的ケア等を行う。また、家族の再統合や修復、あるいは家庭的養護への引き継ぎ等、子どもの最善の利益の追求・保障に向けた支援を行う。

③ 権利が擁護された、自由自立を原則とした生活

 愛着関係や基本的な信頼関係を基盤に、自立や自己実現を目指す子どもたちの生活は権利が擁護された自由自立を原則とし、子どもと子ども、子どもと職員の愛情と人間尊重によって結ばれた、子どもが主体となった生活を創り上げていく。

④ 地域子ども家庭支援

 社会的養護は、「すべての子どもを社会全体で育む」を基本理念としている。地域の一世帯である大洋学園は、入所している子どもを含む地域の子ども家庭に関するセンター的役割を担うべく、その福祉の向上を目指した養育・支援力を強化するとともに、ニーズに応じた専門機能や資源を還元しながら地域支援を行っていく。

養育・支援目標

  1. 基本的生活習慣や常識を身につけた子
  2. 情緒が安定し、情操豊かで積極性にあふれる子
  3. 他者・自己を尊重し、肯定できる子
  4. 自制力、忍耐力、注意集中力、持続力のある子
  5. 基礎学力を身につけた子
  6. 健康な体の子

重点事項

① チームケアの充実

 困難ケース対応は、ホーム担当、心理療法士、個別対応職員と家庭支援専門相談員によるチームケアとし、個別化した支援を強化していきます。また、児童家庭支援センター大洋と協働する心理療法部門も活用し、被災地域も含めた子どもの心理的ケアの充実を図ります。

② アセスメントに基づく自立支援計画の策定、管理

 基幹的職員を中心に、ホーム担当と専門職が協働する的確なアセスメントやモニタリングに基づいた、一層具体的な自立支援計画の策定と進行管理を行い、ケースカンファレンスを適宜開催します。そして、医療的見立てが必要な場合には、中央ケアセンター「心のケアセンター気仙ブランチ」医師による診断とスーパービジョンを受けることとします。

③ 親子再統合に向けた家庭・親子関係調整の活発化と継続したアフターケアの実施

  家庭支援専門相談員を中心に、親子関係再構築・維持・修復に向けた活動や親子生活訓練室を使用する親子・家族交流を実施するとともに、関係機関との連携を強化します。また、退所後の家族間の良好な関係の維持、或いは進学・就職した児童の生活の安定を促進するため、電話や訪問等によるアフターケアを行い、必要によっては、児童自立援助ホーム「ステップ」等を活用した支援にあたります。

④ 子どもアンケートの実施

 福祉サービス第三者評価子どもアンケートとは別に小学生以上を対象に年1回子どもアンケートを実施し、子どもの気持ちや希望を把握し、養育・支援に反映していきます。

⑤ 学園全体の権利擁護意識向上

 「不適切な関わり事例集」や「いわてこどもけんりノート」等を基に、定期的な全体やホーム毎の話し合いを行い、子ども相互が尊重し合える環境と権利擁護意識を強化します。また、CAP研修を職員対象に、その後子ども対象に実施します。

⑥ 自治会活動の充実

 生活の主体である、子どもたち自身でより良い生活を築いていくために、自治会、特にも高校生で構成されるリーダー会議を充実させます。

⑦ 里親支援の充実

 里親支援専門相談員を中心に、東日本大震災を問わない気仙地区親族・養育里親への支援と、岩手県・地区里親会と連携・協働する里親普及活動を強化していきます。

⑧ 児童虐待防止啓発活動

 児童虐待防止の啓蒙啓発活動の一環として、児童家庭支援センター大洋と協働する市民を対象とした子育てセミナーを11月に岩手県立福祉の里センターで開催する。

⑨ ユニットチーフ制の機能化

 平成25年度実施のユニットチーフ制を、チーフリーダー中心に軌道・機能化させ、各種情報共有・周知、統一した養育・支援を一層向上させ、チーフのリーダー性を高めていきます。

⑩ 施設の高機能化を目指す、職員の横断化した研修参加

 施設の高度化・高機能化に対応するため、職種を横断化した資質と専門性の一層の向上を目的に、専門研修参加や養護要領勉強会等を推進し、職員個々のレベルアップを図っていきます。 

⑪ 専門職等の人材確保

 平成27年4月の人員配置基準改善と自立支援指導員配置を見据えたケアワーカーの新規補充採用と、「子ども家庭総合支援センター」化構想実現のための心理療法士・個別対応職員の複数体制確保、看護師の配置に努めます。

⑫ 岩手県社会福祉協議会(評価機関)による福祉サービス第三者評価の継続受審

 福祉サービス第三者評価を継続受審し、子どもの最善の利益の保証に向けたサービス向上に努めます。そして、評価結果はサービスの透明性を図るためにインターネット等で公表します。

岩手県社会福祉協議会(評価機関)による福祉サービス第三者評価

法人本部
0192-26-3800
  社会福祉法人大洋会
〒022-0006
 岩手県大船渡市立根町字下欠
 125-15
  FAX:0192-22-8282
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